○隠岐の島町戸籍情報システムに係るデータ保護管理要領
平成23年11月25日
訓令第13号
(目的)
第1条 この訓令は隠岐の島町個人情報保護法施行条例(令和5年隠岐の島町条例第1号)及び隠岐の島町個人情報保護法施行細則(令和5年隠岐の島町規則第4号)に定めるもののほか、隠岐の島町における戸籍情報システムに係るデータの保護及び管理について必要な事項を定め、戸籍データ保護の厳重な管理運営を確保することを目的とする。
(1) 戸籍情報システム クラウドサービス上の仮想環境に設置した戸籍サーバと、隠岐の島町本庁町民課、布施支所、五箇支所、都万支所、中出張所に設置した戸籍専用端末により戸籍事務及び関連事務を行うシステムをいう。対象となる関連事務については別表に列挙するもとのとする。
(2) データ 戸籍情報システムで取り扱われる入出力データをいう。
(3) 磁気ディスク等 磁気ディスク、光磁気ディスク及び磁気テープその他の情報を記録する媒体をいう。
(4) ドキュメント クラウド運用マニュアル、端末運用マニュアル、詳細設計書、構成情報管理ファイル、その他の戸籍情報システムに関する仕様書をいう。
(処理の基本方針)
第3条 戸籍情報システムによる事務処理に当たっては、戸籍事務の効率化を図るとともに、個人情報を保護するように配慮しなければならない。
(戸籍データ保護管理者の設置)
第4条 戸籍情報システムの適正な運用及びデータ保護について統括的管理を図るため、戸籍データ保護管理者(以下「保護管理者」という。)を置く。
2 保護管理者は、町民課長をもって充てる。
(保護管理者の職務)
第5条 保護管理者は、戸籍データの管理の状況及びこれらに関連する設備の状態について常に把握し、戸籍データが適確に管理されるよう努めなければならない。
2 保護管理者は、戸籍情報システムについて、火災、盗難その他の災害に備えて必要な保安措置を講じなければならない。また、事故が発生したときは、保護管理者は速やかに事故の経緯及び被害状況を調査し、戸籍事務掌管者である町長に報告しなければならない。戸籍事務掌管者である町長に事故があるとき、又は欠けたときは、あらかじめ戸籍事務掌管者である町長が定めた者がその職務を代理する。
(データ取扱責任者)
第6条 保護管理者を補佐する為、データ取扱責任者(以下「取扱責任者」という。)を置く。
2 取扱責任者は、保護管理者が指名する。
(データ保護)
第7条 保護管理者は、データの漏洩、滅失及び棄損等の防止に必要な措置を講じなければならない。
2 戸籍情報システムの処理が可能な端末装置は、来庁者からは内容が読み取られない位置及び角度に配置しなければならない。
3 入出力されたデータは、電算処理を行う他の業務と連動して処理してはならない。また、これを他の業務に利用してはならない。
4 入出力されたデータは、不要となった時点で、速やかに裁断等により復元不可能な処理を施した上で処分しなければならない。
5 データは、法令に定めがあるものを除き、外部に提供してはならない。
(磁気ディスク等の管理)
第8条 保護管理者は、磁気ディスク等を次の各号に定めるところにより適正に管理しなければならない。
(1) 持ち運び可能な磁気ディスク等については、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保するとともに、その使用に関して厳重な管理をすること。
(2) 持ち運び可能な磁気ディスク等には、格納した記録内容が分かるようラベルで明示するなど適正な管理をすること。
(3) 持ち運び可能な磁気ディスク等の受払い及び管理については、ラベルの名称、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。
(4) 持ち運び可能な磁気ディスク等を破棄するときは、記録内容を消去し復元不可能な処理を施した上で、焼却、裁断等により処分すること。
(5) クラウドサービスは、サービスを利用する形態であることから、戸籍サーバの物理的な所在を明らかにすることはできず、いつ戸籍サーバの磁気ディスクが交換や廃棄がされたかを知ることはできない。その為、戸籍情報システムでは、外部認証のPCIDSSを取得しているデータセンターで提供されるクラウドサービスを利用することで適切な磁気ディスクの管理と戸籍データの漏えいを防止する。認証取得の継続性については、戸籍情報システム事業者が定期的に認証取得状況を確認することとし、保護管理者は必要に応じて、認証取得の継続性を戸籍情報システム事業者に確認すること。
(出力帳票の管理)
第9条 保護管理者は、戸籍情報システムから出力された帳票を次の各号に定めるところにより適正に管理しなければならない。
(1) 保管しておく必要のある出力帳票は、施錠ができ、持ち運びができない保管用具に保管する等これらの安全を確保すること。
(2) 保管しておく必要のある出力帳票は、作成期日等必要な事項を台帳に記録すること。
(3) 出力された帳票を破棄するときは、焼却、裁断等の復元できない方法により処分すること。
(ドキュメントの管理)
第10条 保護管理者は、ドキュメントを最新の状態に維持し、適正な場所に保管しなければならない。
2 取扱責任者は、ドキュメントの外部への持ち出し、複写又は廃棄のときには、保護管理者の許可を受けなければならない。
(戸籍サーバのアクセス管理)
第11条 保護管理者は、戸籍サーバへのアクセスに際して事務処理範囲に限定した権限の範囲で許可された操作者へID、パスワードを設定し付与しなければならない。
2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者にも制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。また、サーバ利用に関する履歴は常時記録し、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、保護管理者は利用状況を確認しなければならない。
3 保護管理者は、緊急時の体制として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に保護管理者に連絡され、対応を協議する体制を設けなくてはならない。
(戸籍データのアクセス管理)
第12条 保護管理者は、戸籍データへのアクセスに際して業務処理範囲に限定した権限の範囲で、許可された操作者へID、パスワードを設定し付与しなければならない。
2 保護管理者は、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者にも制限を設け、正当権限者以外の者からの利用を防止しなければならない。また、保護管理者は、戸籍情報システム事業者の戸籍データへのアクセスについては、緊急時の保守作業のみ許可し、IDとパスワードを付与しなければならない。
3 データアクセスに関する履歴は常時記録し、必要に応じて戸籍情報システム事業者に請求することで、保護管理者は利用状況を確認しなければならない。
4 保護管理者は、緊急時の対応として、遠隔監視を行っている戸籍情報システム事業者から即時に保護管理者に連絡され、対応を協議する体制を設けなければならない。
(戸籍情報システムのアクセス管理)
第13条 保護管理者は、戸籍情報システムの取扱職員(以下「取扱職員」という)及び当該取扱職員の業務処理範囲を定め、個別に入出力を制御するパスワードを設定し付与しなければならない。なお、戸籍情報システム事業者は戸籍情報システムを操作する事は無く、戸籍情報システムのバージョンアップ後の動作確認は隠岐の島町職員にて実施する。
2 戸籍情報システムのアクセス履歴は常時記録し、利用状況は保護管理者が必要に応じて確認しなければならない。
(アクセス権限の漏えい防止の措置)
第14条 サーバ、データ、システムの各々にアクセスするためのID、パスワードを付与された者は、ID、パスワードが他者に漏れることがなく適切に管理運用しなければならない。
2 保護管理者は、ID、パスワードの設定、更新、発行、保管等の運用方法を定め、これを厳重に保管しなければならない。
3 保護管理者は、ID、パスワードを当該者以外の者に漏らしてはならない。
4 取扱職員は、自己のID、パスワードを他人に漏らしてはならない。
5 戸籍情報システム事業者は、ID、パスワードを正当権限者以外の者に漏らしてはならない。
(取扱状況の把握)
第15条 保護管理者は、戸籍情報システム事業者に対し必要に応じて次の事項を請求し、取扱状況を把握しておかなければならない。
(1) 戸籍サーバの使用状況
(2) 戸籍データの使用状況
2 保護管理者は、取扱責任者に次の事項を報告させ戸籍情報システムの取扱状況を把握しなければならない。
(1) 戸籍情報システムの使用状況
(2) 端末装置の管理状況
(3) 戸籍事務室の管理状況
(4) その他戸籍情報システムの運用に関すること
(端末機の操作)
第16条 端末機の操作は、取扱職員でなければ使用することができない。
2 端末機の操作は、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に行ってはならない。また、見出データ及び戸籍に関するデータを、戸籍業務、戸籍附票業務及び戸籍関連業務に必要な場合以外に検索してはならない。
(機器及びソフト等の保管)
第17条 保護管理者は、戸籍データの適正な管理を図るため、戸籍情報システムに係わる機器及びソフト等を管理しなければならない。
(戸籍データの重要性等についての研修の実施)
第18条 戸籍データの重要性及び機密保持並びにプライバシー保護に関する意識の高揚とシステム安全対策の推進を図るため、取扱職員に対して年1回以上の教育、訓練計画を策定し保護管理者の了承を得た後これを実施しなければならない。新任の取扱職員については着任後できるだけ早い時期に実施しなければならない。
(会議)
第19条 戸籍データ保護の適切な管理を推進するため、戸籍データ保護会議(以下「会議」という。)を置く。
2 会議は、保護管理者が必要に応じて、戸籍データ保護に係わる事務について開催するものとする。
3 会議は、保護管理者、取扱責任者及び取扱職員をもって組織する。
4 会議の庶務は、町民課戸籍住民係において処理する。
附則
この訓令は、公布の日から施行し、平成23年11月1日から適用する。
附則(令和6年7月12日訓令第5号)
この訓令は、令和6年10月28日から施行する。
別表(第2条関係)
戸籍関連事務一覧
事務 | 主な事務詳細 |
附票事務 | |
人口動態事務 | |
民刑事務 | |
証明、通知等事務 | 埋火葬許可証の発行 不在籍証明の発行 身分証明書の発行 要件具備証明書の発行 住民票記載事項通知 相続税法第58条の規定による通知 |